討論の能力

年金改革関連法案が成立しました。

この改正法に関しては紆余曲折のはてに与党が強行採決にもちこむ形となって成立となりました。この過程を見ていると、始めのうちは与党・野党とも法案を用意し討論をしていましたが、それぞれの案には、前提となる様々な予測値が信頼性がかけ、双方とも説得力が欠けていました。そのうち、年金未納騒ぎがおき、罵倒合戦になり議論にもならなくなりました。そして民主党が党首交代で混乱・迷走したあげく、与党の強行採決、野党の時間稼ぎ、野党欠席のなかでの成立となりました。

この国の議員たちは討論技術を持っているのでしょうか。どちらも持論を主張し、他を批判しているだけでは討論とは言いません。子供のけんかです。説得力がない持論では、相手が納得しません。国会議員なら国民を十分に説得する持論を持つのがあたりまえです。双方の持論の中でそれぞれが説得・納得したうえで歩み寄ることが討論だと思います。国会関連の報道を見るかぎり、まともな討論をしているとは思いません。

それとも、現在の国会の制度ではまともな討論ができないのでしょうか。そうであるならば、制度改革を行うべきです。

それと、年金改革関連法案だけでは無く、国会開催中には様々な法律が成立しています。政府広報オンラインの「法律・行政」には成立した法律について資料があります。これらの法律についても十分な討論が行われているのでしょうか。